ともに生きる

WBAミドル級元世界王者、村田諒太選手のお話を
聞く機会がありました。

テーマは「ともに生きる」

バリバリの体育会系の方だと勝手に思っていたのですが

とても真面目で真摯な方でした。




愛読書が、ビクトール・フランクルだと聞き納得しました。   



フランクルと言えば、

ナチスドイツの時代に、ユダヤ人と言う理由だけで
悪名高いアウシュビッツ強制収容所に収容され

その体験を綴った「夜と霧」が世界的ベストセラーになった著名な精神分析医



彼の家族は、全員収容所で命を落としますが

フランクルだけは、想像も絶する苛酷な環境を生き抜き

たった1人、生還します。



村田さんは

フランクルが収容所で体験した「生きる意味」についてのお話をしてくれました。

ボクシングという過酷なスポーツにおいては、

自分と向き合うタフな精神精や人間性が求められる。

フィジカルな面だけでは、決して勝てないのです。

きっと、フランクルの体験と共感する部分があったのだと思います。


強制収容所では、毎日多くの人が命を落としていきます。


生と死が、常に隣り合わせの環境の中、
どうやって、一日を生き抜けばいいのか

これは、体験した人でないとわからない。

しかし、そのよう過酷な環境の中でも、
生き残る人はいるのです。


フランクルも、その1人



強制収容所で、生き残る人とは?

決して、身体が丈夫な人やポジティブな人が生き残れるわけではない

希望を持つことでもないという。

なぜなら、収容所では、いついつ解放されるという

うわさ話が 何度も流れては 消えていく・・・



その度に、人は生きる希望を失っていくのだそうです。




いつか解放されるという楽観的な視点に立つだけでは、

生き残れないのです。


大切なことは、「生きる意味」を見いだすこと。

常に、「人生が 自分に 何を問いかけているのか」
という視点に立つことだそうです。



ポジティブでも ネガティブでもなく 

もっと大きな視点で、自分自身を観ることで

自分を見失わないで 済むのだそうです 


人は、何のために生きているのか?

誰もが、一度は考えたことがあるはずです。

時には、生きる意味を見失うときもありますが



ただ、言えることは

常に、縁ある存在たちと 同じ時間を共有し

「ともに生きている」と言うこと。

そして、「すべては同じ命」なのです。





村田さんは、最後に自身の座右の銘として

アメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーの
「祈りの言葉」を紹介されました。


変えられるものを 変える勇気と

変えられないものを 受け入れる冷静さと

そして 両者を識別する知恵を 与えたまえ


常にこうありたいと、自分に言い聞かせているそうです。

とても、真面目な方で 益々ファンになりました(笑)




(おまけ)

映画 「ライフ・イズ・ビューティフル(人生は美しい)」





ナチスドイツによって

父と母と息子、3人が強制収容所に収容される話


陽気な父は、最後まで希望を失わなかった

「これはゲームなんだ」と、息子に嘘をつく


ゲームに勝つ方法を息子に教え、

息子は、それを信じ実行した


かくして、それは父の言う通りとなった

父親は、息子を無事ゲームの勝利者へと導く


愛とユーモアに溢れた感動の名作です

よかったらご覧下さい

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