結果よりも、プロセス

前回の「あいだ」の話の続きです

「実存主義」で有名なフランスの哲学者サルトル


第二次大戦中のある日

一人の青年がサルトルのもとを訪れます。

青年には、年老いた母親がいてその面倒を見ている。

戦争で大切な兄がナチスドイツに殺され、

青年は復習のために戦地に赴きたいという。

しかし、自分以外に母親の面倒を見れる者はいない。

「自分は母親の元に留まるべきか、それともナチスドイツと戦うべきか」

「私は、いったいどうすればいいのか?」



青年は、サルトルに問いかけた



サルトルは答えた

「君はどちらを選んでも良い」




これは、一見何も答えていないようにもみえる。

だが、実は、ハッキリとした答えでもある。

なぜなら、これしか答えようがないのです。

まさに、これが中間の答え 「あいだ」です。 


私たちは物事を判断するとき

どちらが自分にとって得か、損か、

大抵は、優劣で判断する


ところが、今回の場合

優劣で判断しようにも、どちらにも優位性が見つからないのです。


 

にもかかわらず、どちらかを選ばなくてはいけない。

何も選ばないという選択肢もない。

サルトルは続けた

「君は自由である 故に選ぶことができる そして人生を創造せよ」


これまでは、「Aか、Bか」  

どちらかの答えが必要であった。 そして、その理由が重要であった。




しかし、そこに、答えが見出せない場合 

「Aでも良し Bでも良し」 という答えが確かに存在するのです。

「正解」は存在しないという答えです。

これが、二元論からの脱却です。




これは、今や量子コンピューターの考え方の原理にもなっています。


量子コンピューターは「0か、1か」だけではなく

「0でもあり、1でもある」という

「量子ビット」という考え方を演算の単位に使っています。


これは、0と1が重ね合わさった状態です。

まさに、「あいだ」です。




これにより、超計算が可能になったのです。

(最先端のスパコンでも1万年かかる計算がたったの3分20秒!)


「母親への孝行か、兄への弔いか」

似たような経験は、誰にでもあります。




最良の選択が存在しないときは

どちらを選んでもいいのです。




「正解」が存在しないということは、どちらでもいいということ。



なので、

選択しなかったもう一方を、悔やむ必要も無いのです。

選んだ自分を、責める必要もない。


なぜなら、あなたは必ず経験したいほうを選ぶことになるからです。


これが、「魂の選択」

間違いなど、起こりえないのです。


どちらを選んでも、確実に進むべき方向に進んでいきます。

なので、これは、天からの贈り物




重要なのは、結果よりも、プロセス

プロセスがあなたを成長させ、成功に導いてくれます。


成功とは、結果ではなく

何を体験したかです。


最近は、経営もプロセス重視と言われます。


結果だけを追い求めると上手くいきません。

プロセス、実践を通してみんなが成長していくほうを選ぶと

経営も安定するのです。



私たちの人生も、同じ

結果だけが人生ではない

私たちは、様々なプロセスを楽しむためにここにいます。

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